核医学検査学:シンチグラフィ
甲状腺シンチグラフィ
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甲状腺シンチグラフィ
検査要点
甲状腺の局所機能の画像化。薬剤の分布から位置・形態・内部構造を知ることができる。亜急性甲状腺炎・甲状腺腫・Graves病などに有用である。
薬品の特徴
- Na123I(ヨードカプセル)
- 3.7~7.4MBqを経口投与する。
- 投与後3時間で捕獲能、24時間でホルモン合成能が評価できる。
- 24時間で投与した薬剤の10~35%(正常値)が甲状腺に集積する。
- 放射性ヨードは胎盤を通過するため妊婦に対しては禁忌である。
- 99mTcO⁴⁻
- 74~185MBqを静注する。
- 投与後30分で0.4~3%が甲状腺に集積する。また唾液腺にも数%集積する。
前処理
1週間以上のヨードを多く含む食品を中止する。
収集方法
ポジショニング時に肩枕を入れることで頸部を進展させ、甲状腺とガンマカメラの距離を均一化させることができる。
- Na123I
- 投与後3~6時間で撮像開始する。
- カプセル投与で胃で分解されてから甲状腺に取り込まれるため撮像まで時間がかかる。
- 摂取率検査併用の場合は24時間後も撮像する。
- 99mTcO⁴⁻
- 投与後20~30分で撮像開始する。
- 静注するため撮像時間は短い。
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