核医学検査学:シンチグラフィ
神経受容体シンチグラフィ
この記事の目次
神経受容体シンチグラフィ
検査要点
- 中枢神経ベンゾジアゼピンレセプタに結合する標識として123I‐2が開発された。
- てんかんの焦点に限局して集積が低下していることから、外科的手術が考慮されている部分てんかん患者におけるてんかん焦点の診断に利用される。
薬品の特徴
- 薬物動態としてイオマゼニル投与後、局所脳血流に従って分布し、10~20分で高い集積を示す。そして3時間後には中枢系ベンゾジアゼピン受容体に特異的結合を反映する。
- 脳以外の臓器には著名な集積は認められず、投与後24時間で93%が尿中排泄される。
前処理
脳血流シンチど同様に甲状腺ブロックを行う。
検査プロトコル
安静・閉眼にてイオマゼニルを111~167MBq静注し、静注後10分から早期像、3時間後に後期像を撮像する。
収集方法
- 定量性を確保するために散乱・減弱補正法を用いる。画像再構成としてFBPやOS‐EMも用いられる。
- 低・中エネルギ用コリメータを使用
解析方法
基本は脳血流画像の再構成と同し処理条件でよいが、部分容積効果によって神経受容体の低下領域が検出しにくくなる。低下領域の検出を底上げするための解析として3D-ssp法を利用する。
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