核医学検査学:シンチグラフィ
心電図同期シンチグラフィ
この記事の目次
心電図同期シンチグラフィ
検査要点
心筋血流シンチグラフィと同じく心筋内のトレーサ集積分布により心筋の血流分布を観察できる。
- 冠動脈病変の重症度評価
- 右室疾患の重症度評価
- 急性心筋梗塞のフォローアップ
薬品の特徴
心筋血流シンチグラフィと同じものを使用。
前処理
基本は心筋血流シンチグラフィと同じだが、ポイントとしてプラナー画像によって心臓の大きさを把握することで精度の高い解析結果を得ることができる。
収集方法
- 心電図同期の方法
心電図上のR波をトリガーとして収集タイミングを決定するためR波が検出できる部位に電極を装着。
- R波をトリガーとして次のR波までの時間を複数の時相に分割して繰り返し収集する。
- 8~16分割しそれぞれの位相における画像を異なるファイルとして保存。
- 収集マトリックス
成人の場合は64×64マトリックスとし、有効視野を考慮して拡大率を1.2~1.6程度に設定する。この際大きな拡大率を選択するとトランケーションエラーが起こるかもしれないため注意する。
解析方法
QGS・P‐fastを使用
解析データの表示方法
- 極座標表示
gated SPECTの解析データから様々な指標を算出し2次元極座標表示を行っている。 - 壁運動3次元表示画像
3次元表示は心筋短軸像から輪郭抽出したデータを3次元的に構築したもの。心筋内膜面はサーフェス(ソリッド)・心外膜面はグリッド(ワイヤー)で表示する。
次のレッスンへ
カテゴリ:シンチグラフィ
心筋脂肪酸代謝シンチグラフィ
前のレッスンへ
カテゴリ:シンチグラフィ
心筋血流シンチグラフィ