核医学検査学:シンチグラフィ
副腎シンチグラフィ
この記事の目次
副腎皮質シンチグラフィ
検査要点
副腎皮質の機能を評価するために行われる。クッシング症候群や原発性アルドステロン症の診断に有用である。
薬品の特徴
123I‐アドステロールを使用する
- 静注する際は2倍以上に希釈してから行う。
- 重大な副作用としてショックやアナフィラキシー症状が現れるため投与時の観察は十分に行う。
- 静注から3~4日後に尿中排泄(糞便排泄)が行われる。
前処理
投与前では甲状腺被ばくを防止するため1週間前から甲状腺ブロックを行う。撮影前では123I‐アドステロールを除去するため前日に下剤を経口してもらう。
収集方法
投与後6~7日でプラナー像・SPECT収集を行う。エネルギーピークウィンドウが364Kevと高値なため、コリメータは高エネルギーコリメータを使用して処理する。
副腎髄質シンチグラフィ
検査要点
副腎髄質の機能を評価するために行われる。褐色細胞腫や神経芽腫、副腎髄質機能亢進症の診断に有用である。
薬品の特徴
123I‐MIBGが使用される。
- 特に神経芽腫の診断に用いられる。
- 小児で最大400MBqを静注できる。
- 投与後24時間後で66%が尿中排泄される。
現在は使用されていないが131I‐MIBGも使用されている。
前処理
投与前では甲状腺被ばくを防止するため適当なヨード剤を投与する。
収集方法
収集時に使用するコリメータは高エネルギーもしくは中エネルギー用コリメータを使用し、副腎部を背側より撮像する。
- 123I‐MIBG
投与後6時間後および24時間後にWholebody SPECTを行う。 - 131I‐MIBG
投与後2日後にWholebody SPECTを行う。
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