放射線治療機器:放射線治療に関する装置
治療計画装置と線量分布改善の補助具
この記事の目次
放射線治療計画システム(RTPS)
天板がフラットになっているCTシミュレータで撮影したCT画像をもとに治療計画を立てます。
CTによって体輪郭や臓器の形状が把握でき、電子密度とCT値の間に相関関係があるため、不均質補正された線量分布を得られます。
薄いスライスを用いることにより立体的な描出ができて作成した線量分布曲線をCT画像上で表示できます。
線量分布アルゴリズムの計算方法として以下のものがあります。
- Convolution法
- Superposition法
- Anisotropic Analytical Algorithm(AAA),
- Monte Carlo法
線量分布改善のための補助具
- ボーラス
組織等価物質でできていて、治療部位の皮膚表面に密着させるように置いて使用します。
ビルドアップを考慮して、患部で線量が最大になるように調節するために使用します。
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ウェッジ(くさび)フィルタ
くさび状の金属フィルタで、線量分布を傾斜させる目的で装着します。
10cm深での等線量曲線がなす角度で表され、フィルタ自体の角度を表しているものではない。
線量分布を均一にするために用いられ、喉頭がんや乳がん、上顎洞、仙骨転移などの治療で用いられることが多い。 -
ダイナミックウェッジ
絞りと線量率(dose rate)を照射中に動かすことにより、ウェッジフィルタを用いたときと同じような線量分布を得ることができます。
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