放射線計測学:測定の種類
放射能測定
この記事の目次
放射能測定
放射能測定に用いる主な検出器
α線 | β線 | γ線 |
ZnSシンチレータ 表面障壁型半導体検出器 窓なしガスフロー計数管 液体シンチレータ グリッド付きパルス電離箱 |
GM計数管 液体シンチレータ プラスチックシンチレータ ガスフロー計数管 表面障壁型半導体検出器 |
NaI(Tl)シンチレータ Ge半導体検出器 Si半導体検出器 CdZnTe半導体検出器 電離箱 |
絶対測定と相対測定
絶対測定
放射性同位元素の崩壊定義に基づき、単位時間あたりの崩壊数を数えて放射能を決定する方法
- 定位立体角測定法(端窓型GM計数管)
- 2π・4πガスフロー型計数管
- β-γ(γ-γ)同時計測法
- 液体シンチレータ検出器
定位立体角測定法
- 端窓型GM計数管を用いる
幾何学的効率G=1/2{1-d/√(d2+r2)}
d:線源と検出器との距離
r:GM計数管の半径
β-γ同時計測法
- β線とγ線を同時に放出する核種の放射能測定
- β線検出器(GM計数管など)とγ線検出器(NaI(Tl)シンチレーション検出器など)を相対的に配置し、同時計数回路に接続する
絶対測定における補正項の比較
補正項 | 定位立体角 測定法 |
ガスフロー比例 計数管 |
ガスフローGM 計数管 |
液体シンチレータ 検出器 |
検出器の固有効率 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
幾何学的効率 | 〇 | △ (4π:1、2π:0.5) |
△ (4π:1、2π:0.5) |
× |
入射窓や空気層 での吸収 |
〇 | × | × | × |
線源の自己吸収 | 〇 | 〇 | 〇 | × |
後方散乱 | 〇 | △ (4πでは不要) |
△ (4πでは不要) |
× |
分解時間 | 〇 | × | 〇 | × |
相対測定
放射線が既知の基準試料と測定試料の測定値を比較することにより測定試料の放射能を決定する方法。一定条件の下で校正された測定器による測定も相対測定法に属する
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