核医学検査学:シンチグラフィ
その他シンチグラフィ
この記事の目次
蛋白漏出シンチグラフィ
検査要点
血漿蛋白であるアルブミンが腸管壁から腸管内に異常漏出する疾患であり、主に低蛋白血症を主訴として検査が依頼される。
薬品の特徴
99mTc‐HSAD・HSA・RBCを使用する。
これらは血漿蛋白非拡散性を有する。血管外へ漏出した行き場を失った薬剤を外から捉える。
収集方法
主にプラナー像を経時撮影する。(漏出が認められた時点で撮影を開始する)
メッケル憩室シンチグラフィ
検査要点
メッケル憩室とは胎児期の卵黄腸管の遺物であり、回腸部に存在することがある。これを検出するのが目的の検査である。
薬品の特徴
99mTcO⁴⁻が使用される。
収集方法
成人では370MBq、小児では10~20MBqを投与し、ダイナミック収集およびSPECT収集を行う。
異所性胃粘膜シンチグラフィ
検査要点
メッケル憩室などの先天性奇形について検査を行う。
薬品の特徴
99mTc‐pertechnateを使用する。
胃の粘膜生産細胞が血中のCL⁻等の陰イオンを取り込んで分泌するのと同様の機序と考えられている。
前処理
バルーンカテーテルを留置する。(持続導尿が目的)
収集方法
主にSPECT収集を行う。その間に異常集積があれば収集を中断してプラナー像を撮影する。
前のレッスンへ
カテゴリ:シンチグラフィ
リンパ・抹消系シンチグラフィ